ぼくは以前、詰め将棋が大嫌いで、見るだけで頭が痛くなるほどでした。
強くなるには詰め将棋を解け!とは言われるものの、楽しむための趣味なのに嫌いなことをやるのは、やっぱりありえないですよね。
そこで「詰め将棋を解かずに初段になる!」と心に誓って、それを達成したのがぼくの唯一の自慢です。
しかし将棋とは玉を詰ますゲームなので、詰まさないと勝てないと言われますが、そんなことはありません。大差をつけたり受けきったりで勝つのはもちろんのこと、とにかく1手差以上の差をつけていれば問題ないはず。
ぼくが目指したのは、序中盤で優勢を築き、逃げ切るというスタイルです。そのためにしこたま定跡を勉強しました。ですが、さすがに初段クラス以上ではそうそううまくいかず、決め手に欠けるこのスタイルでは限界を感じました。
やはり終盤の勝負所では「ここで決めないとダメ」という局面があり、そこで詰みや必至を決めないとなかなか勝てません。
うーん、勝てない・・そんな頃に出会ったのがこの棋書でした。
「詰将棋アレルギーを吹き飛ばす特効薬!!思わず解いてみたくなる好型」
などの紹介が書かれていましたが、まさにその通りでした。詰め将棋嫌いのぼくが読む気になったので、この紹介は間違ってないでしょう。
5手詰めで形も良いものばかりのわりに、問題はそこそこ歯応えがあるものばかり。問題は全部で200問あるので、内容だけでなく量も充実です。そして毎日10問から20問を解き続ける日々が始まりました。
1回読み、2回読み、3回目を読み終わろうかという、読み始めてから3ヶ月ほど経った、とある日のことでした。
ある異変に気が付いたのです。
それまでは考えて解いていたのに、その瞬間を境に、見た感じで解けるようになったのです。
表現が曖昧で申し訳ないですが、おそらくこれは、一度に考えられる脳みその中の領域が広がった、もしくはそういう場が形勢されたと言うんでしょうか。
今までなら7手詰めが精一杯で、頑張っても9手詰めまでだったのが、15手詰めもオーケー、頑張って17手詰めくらい大丈夫という感じに飛躍的にアップしていたのです。まさに感動物で、詰め将棋って楽しいなあとやっと思えるようになりました。
そして、ぼくは三段になったのです(完)
となるはずだったんですが、それ以来、序中盤で劣勢になることが多くなり、棋力自体はあまり変わった感じはしないですね(涙
同じ負けであっても、以前よりはるかに多くの手を読んでいるので、内容は違います。いや、違う・・違うはずであって欲しい!・・・。
将棋はバランスが大切みたいです。
推奨棋力:個人的には10級から初段向けだと思いますが、アマゾンのレビューを見ると5級から初段向けかもしれません。
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