カテゴリー別アーカイブ: 棋書 [マンガ]

月下の棋士 (2)

月下の棋士 (2) (小学館文庫)将棋漫画の金字塔「月下の棋士」をムサ苦しく語る第2弾です。今回紹介する第2巻こそが本作品で最も面白い巻と言えるでしょう。なんと言っても、全登場人物の中で最もアツい男「鈴本永吉」がメインとなるからです。

鈴本永吉、、彼は年齢制限ギリギリの三段(当時の規定なので30歳)。
プロ棋士には定年はない、、しかし!プロ棋士になるまで、、四段に昇段するまで、、「定年」があるのである!!
「30歳と364日をもって四段に昇段できぬ者は、退会とす。」

というわけで鈴本にとってラストチャンスの三段リーグ。昇段候補は、鈴本に加えてもちろん主人公と、さらに郷田九段をモデルにした登場人物「幸田」の3人。

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月下の棋士

月下の棋士(1) (ビッグコミックス)今の将棋界に決定的に足りないもの、それは死と血であると言えます。死を覚悟して血を流しながら対局するのが、将棋の真の姿なのです。

そんな将棋の基本を思い出させてくれるのがこの漫画「月下の棋士」です。今となっては古い漫画となってしまいましたが、絵は今見ても古さを感じませんし、将棋を知らなくても面白い内容です。

文庫版で再版されて全20巻。非常に長いストーリーで、中盤がマンネリ気味なのが欠点ですが、序盤の奨励会入りからプロ入りするあたりと、終盤のA級での戦いは濃ゆさ満点です。

主人公は坂田流向かい飛車で有名な坂田三吉がモデルの人の孫という設定で、この漫画がドラマ化された時はV6の森田君が演じてました。

一見、主人公が濃ゆいのかと思いきや、そうではありません。むしろ主人公は薄いキャラで、彼を取り巻く人物達と対戦相手達が、濃ゆさ満点で迫り来るのです。

この、「主人公が一見ややウザくて読む気しない」と思われがちなのが残念なトコロで、実際は主人公なんてどうでもいい漫画です。

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しおんの王 1 (1)

しおんの王(1) (アフタヌーンKC)4歳の頃、目の前で両親を惨殺され、そのショックで言葉が話せなくなってしまった少女が7年後、女流棋士となって・・・という感じのストーリーの将棋マンガです。

血生臭くて重いストーリーと、スッキリした絵があまり合ってないんですが、気になるストーリー展開でけっこう面白いです。もう少し画力があれば相当いいんですけど、まぁ将棋マンガとしてはそこそこ面白いんじゃないかな。

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