29歳の若さで亡くなった村山聖九段の名局を、羽生・先崎コンビが軽妙なトークで切り裂く1冊です。
村山九段は、「聖の青春」という小説やドラマにもなった棋士ですね。ぼくはドラマを観た事がありますが、泣けるお話です。
ただ、村山九段役の俳優が実物よりかなりかっこよすぎる(夜神ライト役でもお馴染みの藤原竜也さん)というか太ってないのが気になったけど。
まぁ故人の将棋の解説ということなんで、マジメな解説の本かと思って買いました。
が・・なんだろうこの妙に明るいトークは・・。
ごく普通に棋譜についてのトークをしている、羽生さんと先崎さんのセリフそのまま載せちゃってます。どんな感じかを本文より抜粋。
先「6七玉で5九飛成なら、何かもう、全く寄る感じがしないんだよね。」
羽「そうだね。やりようがない。」
先「明快だった?」
羽「うん、明快でしょう。」
先「これはここまで。6七玉と入って4六銀。何が起きているの。」
羽「4七角打。」
先「何これ。」
羽「ひゃー。」
先「パスしても勝ちそうだけど。」
とまぁ、全編通してこんな感じのノリです。いいのかな、故人なのにこんな感じの本を出して・・。
でもまぁ、個人的にはこういうのもアリかなというか、むしろ面白いかなと思ったんですが、しかし内容がものすごくわかりにくい作りなんですよね。
羽生さんも先崎さんも天才タイプのせいか、会話中にポンポンといろんな局面を言うんですよ。
これのおかげで、参考図みたいな感じでその度に図面を載せてるんですけど、本手順の図面の2倍くらいの量あるんですよね・・。
一番多いやつで、投了図まで10個の図面に対して、参考図が28個でした。おかげさまで、ぜんぜん理解できないし何も頭に残りませんでした(泣
というわけで、素の羽生さんを感じることができる、貴重な1冊でした、、、誰か読んでくれ!
推奨棋力:三段以上。体重90㌔以上。
ついでに小説の方も、、