ちょっと古い本ですが、中原永世十段著の自戦記集です。収録されている自戦記は全8本と少ないのですが、その分充実した解説。自然流と称される中原さん独特の将棋を堪能できます。
特に中原さんが独自で開発した戦型が中心となっていて、他ではなかなか見ることのできない自戦記揃いです。
具体的な内容は下記になります。
1:対四間飛車での独特な6筋位取りを2本。
(実際は6筋の位取りに対して、四間飛車側が反発する将棋)
2:中原流相掛かりを2本。
(相掛かりで3筋の歩を突き捨ててから銀を繰り出す、一時流行した形)
3:横歩取り▽8四飛戦法(中原囲い)を1本。
(いまだに流行し続ける横歩取り後手番の中心的存在となる囲い。凄いですね。)
そして、矢倉・ひねり飛車・横歩取りを各1本ずつです。では内容を見ていきたいと思います。