寄せが見える本

寄せが見える本 〈基礎編〉 (最強将棋レクチャーブックス (1))最近、将棋の調子が激しく不調です。そんな時は自分の勝ち将棋を並べるのが良いと、米長先生が言っていた気がしますが、今日はぼくが不調を脱出する時に読む本「寄せが見える本」のお話です。

寄せの棋書の中ではぼくが一番好きな棋書でして、いい問題ばかりの上に、解説が非常に充実してます。この解説の充実っぷりが相当で、解説が多すぎて困ることはあっても、不十分だと思うことは無いという素敵な1冊です。

そのため、問題数がやや少ないのが唯一の欠点なんですが、基礎編と応用編の2冊セットで考えると丁度良い量な感じです。それでは2冊合わせての内容紹介です。

 

それぞれ3章構成になっていて、徐々に難しい問題になっていきます。章の最初に、15問前後の予習問題というのが載っていまして、まず一回、自分の力で解いてから、その後に詳しい解説、という作りになってます。

解説のところでは問題図から載っているので、難しかったら予習問題を飛ばして、解説を読むだけでも勉強になります。逆にすでに何度か読んでいたり、問題が簡単だと感じるのなら、予習問題をパラパラと解いて、気になった問題のみ解説を堪能するという読み方もできます。

問題数は1章ごとに基礎編では約20問、応用編では約10~15問となってます。つまり、問題の難しくなる応用編では一段と解説が詳しくなってるわけですね。

さらに章の終わりには練習問題が付いています。これは章ごとに勉強した内容を復習するのに丁度よい問題となってます。ここでは充実した解説が付いていないのが残念ですが、似た問題なので気になることはあまり無いかと思います。

 

応用編では練習問題は2章以降には付いていませんが、本の最後に卒業問題が10問付いています。そういうわけで、基礎編では1章ごとに約30問なので1冊で約90問ですね。

応用編では全部で55問くらいしかありませんが、逆にこの少なさが解説の充実っぷりをものがたってますね。よく考えたら、手筋の棋書で1冊55問って相当少ないですよね。

解説が充実してる問題だけだと40問、つまり200ページで40問なので、1問あたり5ページの解説ですか。充実してるわけです。

まぁ問題数としては、2冊セットで丁度良い感じとなりますね。出来れば続編か、中盤の手筋編とかが出て欲しいですねえ。

 

そんなわけで、寄せの手筋の本としては最高の出来となっているんですが、この本を不調の時に読むと、なぜか不調を脱出できるんですよね。つまり、ぼくが不調なのは「寄せが見えてない」ってことなんでしょうかね。

まぁよくわからないんですが、ぼくの軌道修正をしてくれる大切な2冊です。これでまた不調を脱出できますように・・・。